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有休の時効は何年?【結論:2年で消滅。正しい繰り越しルールの解説】

目次

よくある疑問

  • 去年使わなかった有休は、いつまで残っているの?
  • 何年分もずっと繰り越して、退職時に100日分まとめて使うことはできる?
  • 「うちは有効期限が3年」と聞いたけれど、会社によって違うの?

有給休暇には「有効期限」があります。結論から言うと、放置しておくと有休はどんどん消えてしまいます。結論からシンプルにまとめます。


結論:有休の時効は「2年」で消滅

有給休暇の時効は、付与された日から「2年間」です。

新しく付与された有休をその年度内に使い切らなかった場合、翌年度までは「繰り越し」が可能ですが、付与から2年が経過した時点で、残っている分は自動的に消滅します。


なぜ「2年」なのか(法律の根拠)

有給休暇の時効については、労働基準法第115条で明確に定められています。

「この法律の規定による賃金(退職手当を除く)、災害補償その他の請求権は2年間……行わない場合においては、時効によって消滅する」

有給休暇を「取る権利(請求権)」もこの中に含まれるため、付与から2年経つと権利が消えてしまうのです。


実務メモ:具体例で見る「繰り越し」の仕組み

例えば、4月1日に入社した正社員(週5日勤務)の場合、以下のような流れになります。

  1. 2023年10月1日: 初めて10日付与される
  2. 2024年10月1日: 新たに11日付与される(前年の残りが繰り越され、最大21日に)
  3. 2025年9月30日: 2023年に付与された10日のうち、未消化分が消滅する

👉 つまり、常に「今年付与された分」+「去年の残り(繰り越し分)」の最大2年分しか手元には残らない、ということです。


会社側が気をつけるべき「管理」のポイント

「時効で消えるから、会社は何もしなくていい」というわけではありません。

  • 時効管理は「会社の義務」 有休管理簿を作成し、付与日、消化日、残日数を正確に把握しなければなりません。
  • 「5日取得義務」との関係 時効が近い有休があるからといって、5日の取得義務を免れることはできません。むしろ、消えそうな有休がある従業員には、優先的に消化を促す必要があります。
  • 「消滅」と「違法性」の境界線 時効で有休が消えること自体は違法ではありません。しかし、**「本人が申請したのに会社が拒否し続けて時効を迎えた」**という場合は、会社側の責任(損害賠償など)を問われるリスクがあります。

よくあるQ&A

Q. 会社が有休の有効期限を「3年」にしてもいい?

A. 可能です。 労働基準法はあくまで「最低基準」を定めたものです。福利厚生として、時効を3年に延ばしたり、消滅した有休を「積み立て休暇(病気などの際に使える制度)」にするのは、従業員に有利な変更であるため、法的に全く問題ありません。

Q. 退職時に、時効で消えた分もまとめて買い取ってほしいと言われたら?

A. 義務はありません。 前述の記事でも解説した通り、有休買取は原則禁止ですが、退職時の例外的な買取であっても、対象は「今現在有効な残日数」のみです。すでに時効で消滅した分まで買い取る必要はありません。


まとめ(結論メモ)

  • 有休の時効は「付与日から2年」
  • 繰り越せるのは「1年前の残り」まで。最大でも2年分しか保持できない
  • 時効で消えること自体は違法ではないが、取得を妨げた結果の消滅はトラブルの元
  • 「有休管理簿」を正しく運用し、消える前に計画的に使わせるのが社労士流の管理

労務の結論メモ: 「どうせ消えるから」と放置するのではなく、時効が迫っている有休があることを従業員に知らせ、リフレッシュを促す。これが、離職率を下げ、会社を守る健全な労務管理の第一歩です。

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