❓ よくある疑問
「従業員が仕事中に転んで足を骨折しました。
路面が凍結していて滑ってしまったようです。
どう対応すればいいですか?」
冬場や屋外作業では、実務でよく出てくる相談です。
✅ 結論:状況整理後、労災手続き
👉 まずは事故状況を整理し、その後、医療機関・休業の有無に応じて労災手続きを進めます。
慌てて書類を出すより、最初の聞き取りが一番重要です。
📖 なぜ最初に「状況確認」が必要なのか
労災手続きは、
• どこで
• どのように
• どんな治療を受けたか
によって、使う様式・必要な届出が変わるためです。
ここが曖昧だと、
• 書類の差し戻し
• 医療機関とのやり直し
が発生し、現場も本人も混乱します。
📝 実務対応①|まず確認すること(聞き取り項目)
最低限、次の点は押さえます。
① 事故の詳細
• 誰が
• いつ
• どこで
• どのように
② 医療機関・薬局
• どこの病院か
• 保険証を使ったか
• 労災と伝えたか
③ 仕事を休む必要があるか
• 休業の有無
• 入院・手術の予定
📝 実務対応②|具体的な確認例(備忘録)
誰が
田中太郎さん(生年月日・住所・職種)
いつ
12月16日 午前11時30分頃
どこで
店舗から裏手の駐車場へ移動中(住所)
どのように
路面が凍結しており滑って転倒。
転倒の際に足の甲を強打し骨折。
病院
・〇〇整形外科
→ 保険証を使って支払い
・紹介状により〇〇病院
→ 労災と伝えて受診
薬局
・〇〇薬局
→ 処方箋を持参し、保険証で支払い
仕事を休む必要はあるか
あり
(12月20日入院、12月21日手術、12月31日退院予定)
📝 実務対応③|このケースで必要な手続き
① 〇〇整形外科(保険証で支払った分)
• 5号様式で返金対応
• 同月内であれば対応可能なケースが多い
• 事前に病院へ電話で確認
• 本人が
👉 5号様式+領収書
を持参して返金
⸻
② 〇〇薬局(保険証で支払った分)
• こちらも 5号様式
• 病院と同様、事前確認が重要
• 本人が返金手続き
⸻
③ 紹介先の〇〇病院(労災で受診)
• **6号様式(指定病院変更届)**を提出
• 病院側へ提出する
⸻
④ 休業補償給付の請求
• 休業あり(4日目以降)
• 8号様式で
👉 休業補償給付を請求
⸻
⑤ 労働者死傷病報告
• 休業が4日以上
• 労働者死傷病報告を提出
⚠️ 注意点(ここがつまずきやすい)
• 最初の病院で「労災」と伝えていないケースは多い
• 同月を過ぎると返金対応が難しくなることがある
• 休業日数のカウントに注意(待期期間あり)
• 書類は「とりあえず出す」より「整理してから」
🔖 まとめ(結論メモ)
• 仕事中のケガは、まず状況整理が最優先
• 医療機関・薬局・休業の有無で手続きが分かれる
• 5号・6号・8号様式の使い分けがポイント
• 最初の聞き取りが、その後の実務を左右する
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