よくある疑問
- 出勤簿や給与明細に残り日数を書いていれば、それで十分?
- そもそも「管理簿」って、決まった形があるの?
- パートさんの分まで、わざわざ書類を作る必要がある?
実務でもかなり多い誤解です。
結論からシンプルにまとめます。
有休管理簿とは、法律で作成と3年間の保存が義務付けられた台帳です
有給休暇管理簿とは、従業員ごとに「いつ、何日有休を与え、実際にいつ使ったか」をまとめた書類のことです。
これまでは任意で作成する会社が多かったのですが、現在は法律によって、すべての企業に作成と3年間の保存が義務付けられています。
📖 なぜ作るの?有休管理簿の作成は「労働基準法」で決まった会社の義務です
働き方改革関連法によって、「年5日の有休取得義務」がスタートしたことが大きな理由です。
会社が従業員にちゃんと年5日以上の有休を取らせているかどうか、国がチェックするためには、客観的な記録(エビデンス)が必要になります。そのため、労働基準法において、以下の3項目を記録した管理簿の作成が義務化されました。
- 基準日(有休が発生した日)
- 日数(付与された日数)
- 時季(実際に有休を取得した日付)
これらが揃っていないと、たとえ実際に休ませていたとしても「法的な義務を果たしている」と証明できなくなってしまいます。

何を書く?有休管理簿に必ず記載すべき「3つの必須項目」と正しいルール
「管理簿」という名前ですが、専用の分厚い帳簿を買ってくる必要はありません。以下のポイントを押さえていれば、エクセルでも勤怠管理システムでも大丈夫です。
1. 必須の3項目を網羅する
前述した「基準日・日数・時季」を必ず入れます。「時季」については、取得した日ごとに「4月10日」「5月20日」と具体的に記載する必要があります。
2. 対象者は「全員」
正社員はもちろん、有休が付与されているパート・アルバイト、契約社員、管理監督者もすべて対象です。
3. 保存期間は「3年間(当面の間)」
有休を与えた期間(1年間)が終了した後も、3年間は大切に保管しておく必要があります。退職した方の分も、期間内は捨てないように注意しましょう。
実務メモ(現場での管理のコツ) 出勤簿(タイムカード)と管理簿を別々に管理するのは大変です。最近の勤怠管理システムであれば、日々の打刻データから自動で管理簿を生成してくれる機能があるため、10名以上の規模ならシステム化を検討するのが一番の近道です。
罰則の対象?有休管理簿で間違いやすい「保存期間」と「対象者」の注意点
- 給与明細だけでは不十分
「給与明細に残日数を載せているから大丈夫」と思われがちですが、明細には通常「いつ休んだか(時季)」の記録がありません。管理簿としては認められないケースが多いので注意してください。 - 「年5日の取得義務」との連動
管理簿を作ることが目的ではなく、管理簿を見て「この人はまだ2日しか取っていないから、あと3日取らせなきゃ」とアクションにつなげることが本来の目的です。 - 労働者名簿や賃金台帳とのセット
これらは「法定三帳簿」と呼ばれ、セットで保管しておくのが基本です。
自社は大丈夫?有休管理簿の「作成・保存ルール」重要ポイントまとめ
- 有給休暇管理簿の作成・保存は法律で決まった「義務」
- 「基準日・日数・時季(取得日)」の3項目が必須
- パート・アルバイトを含む、有休がある全員分が必要
- 保存期間は3年間(退職者の分も含む)
- エクセルやシステムを活用し、いつでも出力できる状態にしておく
管理簿を正しく整えておくことは、万が一の労働調査への備えになるだけでなく、従業員に「うちは有休をしっかり管理している安心な会社ですよ」というメッセージにもなります。



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