目次
よくある疑問
- 平均賃金って、直近1ヶ月の給料のこと?
- 残業代や手当も計算に入れる必要があるの?
- 有給休暇の支払いで「平均賃金」を使うメリットは?
なんとなくの理解で計算すると、法定額を下回ってしまい、未払い賃金トラブルに発展するリスクがあるため注意が必要です。
結論からシンプルにまとめます。
結論:平均賃金とは「直近3ヶ月の給料」から出す1日あたりの平均額です
平均賃金とは、原則として「直近3ヶ月間の給与総額」を「その期間の総日数(暦日数)」で割った金額のことです。
労働者が生活に困らないよう、最低限保障されるべき「1日あたりの金額」の基準値として使われます。
なぜ平均賃金を使う?有休手当の支払い方法を「就業規則」で決める重要性
労働基準法(第12条)で定められた指標で、主に「会社が労働者に補償や賠償をしなければならない場面」で登場します。
有給休暇において平均賃金を選択できる理由は、「休んでも普段通りの生活を維持できるようにするため」です。
主に以下の場面で「平均賃金」が使われます。
- 有給休暇の賃金(就業規則で定めた場合)
- 解雇予告手当(解雇する際に支払う30日分以上の手当)
- 休業手当(会社の都合で休ませる場合の6割以上の手当)
- 減給の制裁の制限額(懲戒処分で引ける上限額の計算)
計算ミスに注意!「平均賃金」を算出する際の正しい計算式と手順
実務では、以下のステップで計算します。
1. 計算のベースとなる「3ヶ月」を決める
算定すべき事由が発生した日(有休を取った日など)の直前の締切日から遡ります。
例:末締め翌25払、9月15日に有休取得 👉 7月、8月、9月の3ヶ月分
2. 給与総額を出す(分子)
基本給だけでなく、「残業代」「通勤手当」「役職手当」など、ほぼすべての手当を含めます。
※結婚祝金や3ヶ月を超える期間ごとの賞与(ボーナス)などは除きます。
3. 総日数で割る(分母)
ここが最大の間違いポイントです。「働いた日数」ではなく、「土日祝日を含んだカレンダーの日数(暦日数)」で割ります。
【計算式】 直近3ヶ月の給与総額 ÷ 3ヶ月の総日数(暦日数)= 平均賃金
4. 最低保障額と比較する(パート・アルバイトの場合)
時給制や日給制の場合、暦日数で割ると金額が極端に低くなることがあります。そのため、以下の「最低保障額」と比較して、高い方を採用します。
(3ヶ月の給与総額 ÷ 実際に働いた日数)× 60%
ここが落とし穴!平均賃金の計算で「含める手当・含めない手当」の境界線
- 有休の支払いに使うなら「就業規則」が必須
有休の計算に平均賃金を使いたい場合は、就業規則にその旨を記載しなければなりません。記載がない場合は「通常の賃金(出勤した時と同じ額)」で払うのが一般的です。 - 「手取り額」ではない
社会保険料や所得税を引く前の「総支給額(額面)」で計算します。 - 通勤手当を忘れない
実務で最も多いミスが、通勤手当を除外してしまうことです。通勤手当も「賃金」なので、必ず含めてください。 - 有休1日分としては「低め」になりやすい
分母を「暦日数(30日や31日)」で計算するため、通常の1日分の単価(月給÷月平均労働日数)よりも2〜3割程度低くなるのが一般的です。
【結論まとめ】平均賃金のルールを理解して、有休の未払いトラブルを防ぐ
- 平均賃金は「直近3ヶ月の総額 ÷ 暦日数」で出す
- 残業代や通勤手当もすべて合算して計算する
- 有休の支払いに使う場合は、就業規則への明記が必要
- パート・アルバイトは「最低保障額」のチェックを忘れずに
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