❓ よくある疑問
労災でケガをした従業員から
「通勤や通院で使ったタクシー代はどうなりますか?」
と聞かれました。
実務ではかなりよくある質問です。
結論からシンプルにまとめます。
✅ 結論:条件を満たせば「移送費」として支給される
👉 労災によるケガの通院・移送で使ったタクシー代は、一定の条件を満たせば「移送費」として労災保険から支給されます。
ただし、すべてのタクシー利用が対象になるわけではありません。
📖 根拠|なぜタクシー代が支給されるのか
労災保険では、
傷病労働者が診療を受けるために
• 電車
• バス
• 車
• その他の交通手段
で医療機関へ赴くために要した費用について、
政府が必要と認める範囲で「移送費」として保険給付する
とされています。
つまりポイントは、
👉 「療養上、必要な移動だったかどうか」 です。
📝 実務対応①|移送費として認められる主なケース
① 災害現場等から医療機関への移送
• 災害現場から医療機関へ緊急に移送する場合
• 療養中に状態が悪化し、入院のため自宅等から医療機関へ移送する場合
👉 救急搬送・緊急性があるケース
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② 転医・退院等に伴う移送
労働基準監督署長の勧告による転医
• 監督署長が転医を必要と認めた場合
医師の指示による転医
• 専門外のため十分な診療ができない
• 設備不足
• 病状が改善せず専門医の診察が必要
• 転地療養・帰郷療養が必要と判断された場合
⚠️ 本人の希望だけによる転医は対象外
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③ 通院に伴う移送(通院費)
次のような通院が対象になります。
• 住居地または勤務地と同一市町村内の
労災指定医療機関への通院
👉 片道2km以上
• 同一市町村内に適切な医療機関がない場合の
隣接市町村への通院(片道2km以上)
• 交通事情等から隣接市町村の方が利便性が高い場合
• 同一・隣接市町村内に適切な医療機関がない場合の最寄り医療機関
• 片道2km未満でも、傷病の状態から徒歩や公共交通機関での通院が著しく困難な場合
👉 このような場合、タクシー利用が認められることがあります。
📝 実務対応②|移送費の請求方法
請求書
• 療養の費用請求書(様式第7号)
提出先
• 労働基準監督署
流れ
1️⃣ 傷病労働者が様式第7号を作成
2️⃣ 医療機関が
「医師または歯科医師等の証明欄」に
療養内容・傷病の状態を記載
3️⃣ 労働基準監督署へ提出
4️⃣ 本人へ聞き取りの電話
5️⃣ 支給決定・振込
⚠️ 実務上の注意点(重要)
• タクシー代の領収書は必ず保管
• 「便利だから使った」だけでは認められない
• 医師の指示・傷病の状態が重要
• 原則は公共交通機関
👉 タクシーは例外
🔖 まとめ(結論メモ)
• 労災の通院で使ったタクシー代は
👉 条件を満たせば「移送費」として支給対象
• 判断基準は「療養上の必要性」
• 本人希望だけのタクシー利用は対象外
• 領収書の保管が超重要
• 様式第7号で請求する


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