よくある疑問
- 紙やエクセルで管理し続けても大丈夫?
- 結局、どの管理方法が一番ミスがなくて楽なの?
- 従業員数が何人くらいになったらシステムを入れるべき?
実務でもかなり多い誤解や悩みです。
結論からシンプルにまとめます。
有休管理は「10名」が限界!ミスを防ぐなら勤怠システムの導入を
有休管理のゴールは、法的に義務化された「有給休暇管理簿」を、ミスなく、いつでも出力できる状態にすることです。
これまでは給与明細の端に残り日数を書いておくだけで済んでいたかもしれませんが、現在は法律で管理簿の作成・保存が義務付けられています。手作業での管理は、計算ミスや「年5日の取得漏れ」というリスクに直結するため、ITの力を借りるのが最も効率的です。
人数が増えるほど、「付与日」「残日数」「5日取得義務」の管理が複雑になり、エクセルでは限界が来るためです。
なぜ正しい有休管理が必要?年5日義務で「法違反」リスクが高まる理由
労働基準法の改正により、「年10日以上の有給休暇が付与される全従業員」に対して、会社は年5日を確実に取得させなければならないという義務が生じました。
このルールを守るためには、以下の3項目をまとめた「管理簿」が必要です。
- 時季(実際に有休を取った日)
- 日数(取った合計日数)
- 基準日(有休が発生した日)
手書きや手入力のエクセルでは、パートさんの「比例付与(出勤日数に応じた付与)」の計算を間違えたり、5日の取得期限が迫っていることに気づかなかったりするリスクがあります。もし違反した場合、対象者1人につき最大30万円の罰金が科される可能性があるため、客観的なデータでの管理が強く推奨されています。

自社に合うのはどれ?人数・状況別の「おすすめ有休管理法」を比較
💡 管理をラクにする最大のコツ:付与日を「一斉付与」に統一する
有休管理が大変な最大の理由は、従業員ごとに「入社日」が異なり、有休が発生する日(基準日)がバラバラだからです。 実務上、就業規則に定めることで、「全従業員一斉に4月1日に付与する」といったルール(一斉付与)に変更することが可能です。これにより、管理簿の更新や「年5日取得チェック」のタイミングを年1回に集約でき、管理コストを劇的に下げることができます。
その上で、会社の規模に合わせて以下のツールを選びましょう。
有休付与日の統一の仕方についてはこちらの記事で詳しく説明しています。

レベル1:従業員数数名まで(エクセル・紙)
厚生労働省が配布している「有給休暇管理簿」のテンプレートなどを活用します。
- メリット: コストがかからない。
- デメリット: 入力漏れ、計算ミスが起きやすい。期限アラートがない。

レベル2:従業員数5〜10名程度(共有スプレッドシート)
Googleスプレッドシートなどで、本人と上司がリアルタイムで残日数を確認できるようにします。
- メリット: 常に最新情報を共有できる。
- デメリット: 誰かが関数を壊すリスクがある。過去の履歴管理が煩雑。
レベル3:従業員数10名以上(勤怠管理システム)
ジョブカン、マネーフォワード、freee勤怠などのクラウドシステムを導入します。
- メリット: 付与日数の自動計算、年5日未達者への自動アラート、管理簿のワンクリック出力。 これが最大の強みです。
- デメリット: 月額数百円程度のコストがかかる。
実務では、有休管理だけでなく
- 勤怠打刻
- 残業管理
- 給与計算
まで一体で管理できるかどうかが、システム選びの分かれ目になります。
エクセル管理は危険?有休の計算ミスや「管理簿」の更新漏れに要注意
- パートさんの「付与日数」に注意
正社員だけでなく、週3日勤務などのパートさんも付与日数が10日に達した瞬間から「年5日取得義務」の対象になります。ここを見落として管理簿から漏らしてしまうケースが非常に多いです。 - 「保存期間」のルール
管理簿は、対象期間が終了した後も3年間(当面の間)保存しておかなければなりません。システムなら自動保存されますが、紙やエクセルの場合はバックアップや保管場所の確保が必要です。 - 基準日のズレに対応できるか
中途採用者が多いと、一人ひとり「有休が発生する日(基準日)」が異なります。システムを使わない場合、誰の期限がいつまでなのかをカレンダーで個別に管理するのは至難の業です。
比例付与の考え方は、こちらの記事で詳しく説明しています。

【結論まとめ】有休管理の負担を減らす!会社規模に合わせた最適解とは
- 「年次有給休暇管理簿」の作成は法律上の義務
- エクセル管理は「計算ミス」と「期限忘れ」が最大の敵
- 10名以上の規模なら、システム導入で「罰金リスク」を回避すべき
- パートさんも含めて一元管理できる体制を作る
- いつでも「管理簿」を出せる状態が、ホワイト企業の証明になる
「管理が複雑で、本来の業務に集中できない」と感じているなら、それは仕組みを変えるサインです。まずは自社の従業員全員の「基準日」がいつになっているか、一覧で確認することから始めてみましょう。



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